2016年12月25日
2016京都珍道中⑪
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続いてむかったお寺は円通寺(えんつうじ)です
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ここは多くの職人さんのおすすめの空間でした
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ここははずせないと ようやくこの地にたどり着きました
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芭蕉は京都市左京区岩倉幡枝町にあります
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枯山水式の庭園で国の名勝に指定されている素晴らしい庭園がありますが
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その前に門をくぐると前庭があります
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これから目の前に広がる風景のまえに
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期待感を膨らませられるもうひとつの庭園です
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今日は観光客がとても少ないことでより静寂な空気を漂わせています
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長い園路をゆっくりと進んでいくと すこしずつ時の流れが遅くなってきます
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そしてお寺の中にはいり
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ようやく円通寺の庭園に出会いました
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この庭園は苔を主体に構成されていて またきれいに整形されている生垣
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そして大小40余りの庭石があります
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それは上皇となった後水尾天皇が自ら配したといわれているそうです
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そしてこの庭園でもっとも刺激を受けたのは借景です
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借景は景色ではないというとらえ方
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日本の庭の文化は借景という極めて高度な自然と人との共同作品という考えかた
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ここの廊下に座り 杉と檜の木立の奥に
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空間に無限の広がりを見せる世界があります
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それはまるで額縁に収まったように高度な計算が感じられる
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静寂さ その世界の中で風 光 音 そして匂い
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円通寺をとりまくすべての環境はこの借景をより
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感動的な世界に感じさせてくれています
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比叡山 壮大な日本の大自然を創造的な人の手による感性と技術の複合により
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生み出された芸術という複合作品
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この借景こそ 日本庭園の神髄だと感じられました
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そしてこの静寂な世界の中で時がとまるかのように
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ぼくは身動きができなくなりました
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借景は風景ではない
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その意味がわかりました